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楽天カードはは、ポイントの還元率も高く、楽天市場との相性も良いので、任意整理をしても、楽天カードは残しておきたいという方は、かなりいらっしゃいます。
ただ、実際にそういうことは可能なのでしょうか。
ここでは、任意整理で楽天カードを残すことができるのかという点と、楽天カードを任意整理にするケースについて解説をしていいます。
目次
任意整理で楽天カードを残すことができるか
まず、任意整理を行った際、楽天カードを残すことができるかという点について解説をしていきます。
任意整理の対象から楽天カードを外すことは可能
任意整理は、自己破産や個人再生など他の債務整理の手続きと違って、対象にする債務を選択することができるというメリットがあります。
任意整理は、裁判所を通じた手続きではなく、あくまでも、各債権者との任意の交渉によって行われる手続きだからです。
楽天カードに関しては、リボ払いやキャッシングなどで借金が残っていない場合は、そのまま、楽天カードを外した状態で、任意整理の手続きを進めていくことも可能です。
楽天カードが使えなくなる可能性は高い
ただ、任意整理の対象から楽天カードを外したからといって、楽天カードをずっと残すことができるという訳ではありません。
結論からいうと、任意整理を行った直後は大丈夫でも、しばらくすれば、楽天カードが使えなくなってしまう可能性は高いでしょう。
その理由は、任意整理を行うと、その情報が信用情報機関に登録されて、約5年間は、残り続けてしまうからです。
クレジットカードは、最初に申し込んだ時だけでなく、クレジットカードを発行した後も、途上与信を行なって、利用者の信用情報をチェックしています。
すごいカードというサイトによると楽天カードで途上与信されるタイミングは、
- 増額を申請した時
- キャッシングを利用した時
- 約3ヶ月に1回
となっています。
一般のクレジットカードが途上与信を行なうのは、1年に1回ぐらいと言われているので、楽天カードが約3ヶ月に1回、途上与信を行なうというのは、頻度が高いと言えます。
また、楽天カードの途上与信は、頻度が高いだけでなく厳しいとも言われています。
その理由は、楽天カードは、最初の審査基準を緩くして、多くの会員を集め、たくさん利用させた後、途上与信を厳しくして、信用力のある人だけを残していくという戦略を取っているからです。
楽天カードは途上与信が非常に厳しいので有名。とりあえずカード作らせて、使うだけ使わせて、途上与信で目安額越えたらさっと利用を止めて、資金回収するビジネスモデル。楽天は銀行出身者が多いから、資金回収の仕組みは良くできてるし、案外安全。 https://t.co/TKyNUn6Ahe
— DVC JAPAN (@dvc_japan) March 13, 2016
楽天カードは、一般的に、審査が甘いと言われており、任意整理の返済期間中でも作れたという話を時々、聞いたりします。
ただ、楽天カードは作りやすい言っても、その後、問題なく使い続けられるかということは、まったく別の問題になります。
途上与信の際は、信用情報機関の情報をしっかりチェックされます。
楽天カードは、CIC(株式会社シー・アイ・シー)とJICC(株式会社日本信用情報機構)の2つの信用情報機関に加盟しています。
そして、任意整理を行った場合、CICとJICCのそれぞれで、任意整理を行ったことが分かるよう、情報が登録されてしまいます。
そのため、途上与信の際は、そういった情報がチェックされ、楽天カードが使えなく可能性が、どうしても高くなってしまうのです。
楽天カードも任意整理してしまうという選択肢
任意整理後に楽天カードを残すことが難しいのであれば、最初から任意整理の対象にしてしまうことを考える方もいらっしゃるかと思います。
では、その場合は、どんなことに気を付ければ良いのでしょうか。
楽天カードは任意整理に応じない?
任意整理は、裁判所を通さず、弁護士や司法書士が債権者と任意の交渉を行って、和解をする手続きです。
そのため、債権者によっては、任意整理に応じないというところも出て来ます。
そのような事情もあり、楽天カードは任意整理に応じないのではないかと心配する方もいらっしゃいます。
ただ、弁護士法人・響のサイトによると、楽天カードの任意整理の対応は、一般的に、以下のようであると伝えています。
- 将来利息を全額カット
- 残債は5年~6年で分割払い
- 遅延損害金のカットは難しい
遅延損害金のカットに応じてくれないのは、若干、辛いかもしれません。
ただ、将来利息のカットには応じてもらえる可能性は高いですし、残債の返済期間も一般的には3年というケースが多い中、5年~6年でも対応してくれるというのは、かなり柔軟な対応だと言えます。
また、楽天カードを任意整理する場合は、任意整理を得意とする弁護士や司法書士に依頼するのがスムーズなので、そういった事務所に相談されることをお勧めいいたします。
楽天カードのポイントはどうなる?
楽天カードを任意整理の対象にすると、楽天カードは使えなくなります。
そのため、楽天カードに付いているポイントも当然のことながら使えなくなります。
仮に、楽天カードを任意整理の対象から外した場合でも、楽天カードを残すことは難しくなり、いずれは使えなくなってしまいます。
ですから、いずれのケースにおいても、楽天カードのポイントは、任意整理の手続きを行う前に、使い切っておかれることをお勧めいたします。
楽天銀行の口座が凍結されてしまう!?
楽天カードを利用している方の中には、楽天銀行の口座も持っている方は多いですよね。
ですから、そういった方の中には、楽天カードを任意整理の対象にすると、楽天銀行の口座が凍結されてしまうのではと心配する方がいらっしゃいます。
ただ、実際のところは、楽天カードと楽天銀行が同じ系列の会社だとしても、楽天カードを任意整理したからといって、楽天銀行の口座が凍結されるという訳ではありません。
しかし、だからといって、楽天銀行への影響がまったくないかというと、決してそういう訳でもありません。
なぜなら、楽天カードは、楽天銀行が行っているカードローン(楽天銀行スーパーローン)の保証会社になっているからです。
ですから、もし、楽天銀行で何らかのローンを組もうとした場合は、保証会社の楽天カードの審査により、落ちてしまう可能性が高くなります。
もちろん、任意整理を行った後は、信用情報機関に事故情報が残るため、約5年間は、新たなローンを組むことが難しくなります。
ただ、楽天カードを任意整理の対象にすると、楽天カードの社内ブラックリストに情報が残るため、信用情報機関の事故情報が消えた後も、影響が残ってしまう可能性がでてきます。
ちなみに、楽天銀行の口座が凍結されるケースとしては、楽天銀行のカードローンを利用していて、そこでの借金を任意整理の対象にした場合に起こり得ます。
任意整理を行うと、楽天銀行は、カードローンの残債と楽天銀行の預金を相殺しようとするからです。
その際に、楽天銀行の口座が凍結され、保証会社である楽天カードが代位弁済をするまで、凍結の状態が続くことになります。
まとめ
今まで楽天カードを愛用してきた方の中には、任意整理をしても、楽天カードを残すことはできないかと考える方も多いかと思います。
ただ、楽天カードを任意整理の対象から外しても、楽天カードが途上与信をした際、任意整理をしたことが分かって、そこで、楽天カードが使えなくなる可能性は高いです。
その一方で、楽天カードを任意整理の対象にした場合、将来利息をカットするなどの基本的な対応を行ってくれますし、残債の分割返済に関しても5~6年と比較的長い期間に応じてもらえます。
ですから、そういう状況も考慮しながら、借金問題をどのように解決していくのが良いか、弁護士や司法書士に相談されることをお勧めいたします。