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債務整理の中では、任意整理を行なう人の割合が圧倒的に多くなっています。
任意整理は借金を減らせるだけでなく、簡単に手続きができるというメリットがあるからです。
しかし、場合によっては任意整理だと借金が減額されないケースもあります。
では、そういった時は、個人再生や自己破産など、別の債務整理の方法を行なうのが良いのでしょうか?
ここでは、具体的な対処法について解説をしていきます。
目次
任意整理で減額されないケース
任意整理で減額されないケースは大きく分けると2つあります。
過払い金が発生しない場合
債務整理で借金が減額されるケースの一つとして、過払い金が発生している場合があります。
具体的には、2007年~2010年に改正貸金業法が実施される前に、消費者金融などから、グレーゾーン金利でお金を借りていた人は、過払い金(払い過ぎた利息)が発生し、その分を元本から減額してもらえる可能性が高くなります。
しかし、その一方で、
- グレーゾーン金利が撤廃された後からお金を借りた人
- 元々、グレーゾーン金利を下回る金利でお金を借りていた人
は、過払い金が発生しないため、任意整理をしても、元本が減額されることはありません。
(ただし、債権者との交渉によって、一括返済するという条件のもとで、元本を減額してもらえることはあります。)
債権者が任意整理に応じない場合
仮に、過払い金が発生するような人であったとしても、もし、債権者側が任意整理に応じなければ減額はされません。
任意整理はあくまでも任意の交渉によって行なわれるものであり、法的な強制力はないからです。
実際、過払い金を請求できるようになってから、多額の損失が生まれ、経営が悪化し、中には武富士のように倒産してしまった会社もあります。
そういった事情で任意整理には応じられない会社もあるため、その場合は、借金の減額が難しくなってしまいます。
減額されないと意味がない?
では、借金(元本)が減額されないと、任意整理をやる意味がなくなってしまうかというと、そういう訳ではありません。
任意整理では、将来利息をカットできるというもう一つの側面があるからです。
例えば、あなたが200万円を金利15%で借りていて、それを3年間で返済するとします。
そうすると、最終的にあなたは約50万円の利息を払うことになります。
しかし、任意整理を行えば、将来利息がカットされるため、約50万円のお金を払う必要がなくなりますので、その分、あなたは経済的利益を得ることになります。
その場合は、弁護士や司法書士に対する報酬費用を差し引いても得をしますし、月々の返済額も減らせるので、任意整理をやる価値があると言えるのです。
個人再生や自己破産をする場合
ただ、それでも任意整理では難しい場合、個人再生や自己破産で手続きができないか検討をしていくことになります。
個人再生では約5分の1に借金を減額できますし、自己破産では減額できるどころか、借金自体をチャラにすることができます。
また、個人再生は民事再生法、自己破産は破産法によって、手続きを行っていくので、法の力でより確実に借金を減らすことが可能です。
そういった意味では、最初から個人再生や自己破産を行った方が手っ取り早いのではないかと思う人もいるかもしれません。
しかし、個人再生や自己破産には以下のようにデメリットがあります。
個人再生のデメリット
個人再生では、民事再生法で最低弁済額が決まっているのですが、借金が100万円だとそれ以下に減額することができません。
ですから、借金の額が少ないと個人再生をやる意味がなくなってしまいます。
また、個人再生では住宅ローンは守ることができますが、それ以外の債務はすべて整理の対象となります。
ですから奨学金など保証人が付いているような債務もすべて整理しなければならなくなるため、家族などに迷惑をかけてしまうリスクが高くなります。
あと、個人再生を行なうと官報に個人情報が載ってしまうというデメリットもあります。
自己破産のデメリット
自己破産では、借金をチャラにできる反面、20万円を超える財産と99万円を超える現金は手放さなければなりません。
また、自己破産を行なうと、すべての債務が整理の対象となりますし、個人再生と同様、官報に個人情報が記載されてしまいます。
さらに自己破産では、免責を受けるまでは、制限を受ける資格が職業があるので、該当する人は注意しなければなりません。
任意整理で減額されなくても諦めず
このように任意整理では減額されない場合もありますが、将来的な利息をカットすることによって、借金問題を解決できる可能性は十分あると言えます。
実際、債務整理の中でも任意整理が最も簡単に手続きができるので、債務者にとっても負担が少ないですし、家族や会社の人達にも内緒手続きを進めやすいというメリットがあります。
ですから、弁護士や司法書士とも、よく相談をしながら、諦めずに最善の方法を見つけていって下さい。