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借金が300万円まで膨らんでしまい、返済ができなくなっている場合、自己破産などの債務整理を検討する方がいらっしゃいます。

しかし、もし、その中に奨学金が入っている場合は注意が必要です。

なぜなら、債務整理のやり方によっては連帯保証人や保証人になっている家族に大きな迷惑が掛かってしまうからです。

ここでは奨学金絡みで借金300万円を抱えてしまった人の対処法についてお伝えしていきます。

この記事を書いた人

借金減額研究家 ケンジ

以前、法律事務所で仕事をしていた立場から、借金問題や債務整理に関する記事を1000記事以上書いてきたライターです。

300万円の借金が全額奨学金である場合

もし、300万円の借金がすべて奨学金である場合は、まだ返済はしやすいかと思います。

なぜなら、奨学金の金利は0.01~0.53%(平成30年度の貸与利率)と非常に低く設定されているからです

例えば、金利が年率0.22%であった場合、奨学金の返済シミュレーションで返済プランをチェックしてみると、

  • 月々の返済額:14,998円
  • 返済回数:204回(17年)
  • 返還総額:3,059,865円(利息:59,865円)

となります。

もちろん、毎月の給料が20万円ぐらいだと、毎月15,000円の返済額はかなりの負担になるかもしれません。

しかし、この金額は1日あたりに換算すれば500円なので、今後、昇給したり、節約や副業をしたりしたら、十分返せる金額だと思います

あとは17年という期間は非常に長く奨学金の返済を残したまま結婚をすると、大きな負担になる可能性があるので、早い段階で繰り上げ返済していくと良いでしょう。

300万円の借金の一部が奨学金である場合

ただ、300万円の借金に占める奨学金の割合が一部で、残りは銀行や消費者金融のカードローンなどで借りた借金である場合は注意が必要です。

なぜなら、一般の貸金業者からお金を借りた場合は、金利が10%~18%であるケースが多く、返済負担が非常に大きくなってしまうからです。

例えば、300万円の借金の内、金利15%の借金が200万円あった場合、毎月5万円ずつ返済しても、完済に56ヶ月掛かり、789,895円の利息を支払うことになってしまいます。

さらに、そこへ奨学金の返済が加わるので、借金地獄に陥る可能性は非常に高くなります。

奨学金を抱えたまま債務整理をする場合の注意点

もし、金利の高い借金を返済するのが難しくなり、債務整理をする場合は注意が必要です。

なぜなら、奨学金を借りる際に親や親戚に連帯保証人や保証人になってもらった人が、債務整理を行なうと、奨学金が減額または免責される代わりに、その分がすべて(連帯)保証人に請求されてしまうからです。

つまり、せっかく保証人になってくれた親や親戚に多大な迷惑を掛けることになってしまうのです。

ただ、奨学金が返済中の人でも、保証人に迷惑を掛けずに債務整理をできる方法が2つあります。

機関保証である場合

もし、奨学金を借りる際に、人的保証ではなく機関保証を利用していた場合は、債務整理をしても親や親戚に迷惑が掛かることは一切ありません。

なぜなら、奨学金を債務整理することによって減額または免責された分は保証会社が代位弁済することになるからです。

任意整理で解決できる場合も

もし、人的保証を利用している人でも、奨学金のみ債務整理の対象から外すことができれば保証人に迷惑を掛けることはありません。

ただ、個人再生や自己破産では、債権者平等の原則の観点から、奨学金だけ従来の返済を続けることはできません

しかし、任意整理であれば、奨学金を整理の対象から外すことが可能です

あとは、任意整理で奨学金以外の借金の負担を減らすことによって解決ができるか、借金の減額診断をしてみると良いでしょう。

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任意整理の手続きを行なうと、原則として将来利息をカットして残債を3年~5年で返済することもできますし、過去に払い過ぎた利息があれば、その分を残債から減額することも可能です。

参考記事:借金300万は任意整理すべき?自力返済の怖いリスクとは?

300万円の借金は、奨学金絡みだといろいろ厄介ではありますが、きちんと整理していけば、解決できる可能性は高いので、まずは弁護士や司法書士へ気軽に相談をしてみて下さい。