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借金が800万円ある場合でも、任意整理での解決ができないことはありません。
実際、任意整理であれば、裁判所を通さずに手続きができるので、この方法で解決できれば良いのかもしれません。
ただ、そのためにはいくつかの条件をクリアする必要があります。
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この記事を書いた人
以前、法律事務所で仕事をしていた立場から、借金問題や債務整理に関する記事を1000記事以上書いてきたライターです。
借金800万円でも任意整理が可能なケース
過払い金が発生している場合
もし、800万円の借金の内、2007年～2010年よりも前に消費者金融から、高い金利で借りていた借金が多い場合、払い過ぎた利息(過払い金)が発生している可能性が高くなります。
2007年～2010年にかけて改正貸金業法が段階的に施行されましたが、消費者金融ではそれ以前に利息制限法を超える金利(グレーゾーン金利)を融資を行っていたからです。
過払い金が発生していれば、800万円の借金を大幅に減額することが可能です。
例えば、40代ぐらいの夫婦が学生時代の頃から消費者金融を利用し続けて、夫婦の借金の合計が800万円を超えていたようなケースでは借金が一気に減る可能性が高くなります。
過払い金が発生しない場合は？
その一方で、2007年～2010年以降に借金を始めた方は基本的に過払い金は発生しません。
ただ、任意整理では原則的に将来利息をカットできるので、元本だけを返済していくことが可能となります。
任意整理で和解を成立させる際、残債の返済期間を決めるのですが、返済期間ごとの月々の返済額は以下のようになります。
- 3年間で返済：222,222円
- 5年間で返済：133,333円
もし、あなたの年収が400万～500万円のレベルだと、月収の手取りは、25万～33万円ぐらいなので、状況はかなり厳しくなってくると思います。
実際、任意整理後の返済は、2ヶ月または2回以上滞納すると、和解契約が破棄されてしまう可能性が高くなります。
また、任意整理後、約5年間はブラックリストに載ってしまうため、新たな借金はできなくなります。
ですから、任意整理を行なう場合は、ギリギリの返済シミュレーションを組むのではなく余裕を持ったプランを立てていくことが大切です。
収入が多い場合
ただ、過払い金が発生せず、月々の返済額が増えてしまっても、あなたにそれ以上の返済能力があれば、任意整理でも可能となってきます。
例えば、もし、あなたの年収が700万円だと、手取りは560万円ぐらいで、月収は46万円ぐらいとなるので、うまくやりくりすれば、完済が見えてくるでしょう。
確かに年収が多ければ、800万円の借金を自力返済するのも一つの方法なのかもしれません。
ただ、任意整理は、裁判所を通さず、少ない負担で行える手続きなので、任意整理で一気に完済への道筋をつけるのも良いかと思います。
低金利の借金が大半を占める場合
借金が800万円あっても、もし、その大半が奨学金なのであれば、奨学金以外の借金を任意整理の対象とすることによって、借金問題を解決できる可能性があります。
奨学金の金利は1%未満であるケースが大半ですし、返済期間も基本的には20年間と長く、月々の返済額も低く抑えられています。
その一方で、奨学金以外にカードローンや消費者金融から13～18%の高金利でお金を借りていて、その負担が生活を圧迫している場合は、その分だけ任意整理の対象とすることによって、問題を解決できるかもしれません。
任意整理は対象とする借金を選べるというメリットがあるので、弁護士や司法書士に相談して、ベストな方法を見つけてみて下さい。
個人再生の方が良い場合
このように任意整理では、借金が800万円あると、過払金が発生していない限り、月々の返済額が高くなってしまう傾向があります。
もし、任意整理後の月々の返済額を払えそうにない場合は、最初から個人再生の手続きを行なった方が良い場合もあります。
また、任意整理では将来利息をカットできるというメリットがありますが、元々、低金利でお金を借りている場合は、利息をカットしてもあまり意味がなくなってしまいます。
ですから、そのようなケースでも個人再生の手続きを行った方が良いと言えます。
先ほどの奨学金の例を挙げれば、やはり奨学金の返済も厳しく、かつ親や親戚が連帯保証人や保証人になっていない(機関保証を利用している)のであれば個人再生の方が良いかと思います。
個人再生では、基本的に借金を5分の1に減らせるので、800万円の借金は160万円まで減額することも可能ですし、住宅ローンを残したまま手続きができるというメリットもあります。
ここら辺は、弁護士や司法書士と相談しながら、決めていくのも良いですし、以下のサービスを使って、800万円の借金をどれだけ減らせるかは診断を受けてみるのも良いでしょう。
まとめ
こちらでご紹介した内容は、800万円の借金を債務整理した場合の目安となります。
少しまとめると、
- 過払い金が発生している可能性が高い
- 返済能力がある
- 低金利の借金の割合が多い
という条件を満たしていれば、任意整理で解決できる道も見えて来ます。
ただ、任意整理が難しいのであれば、無理をせずに個人再生の手続きで解決できないか、検討をしてみて下さい。
実際、借金をどれくらい減らせるか、また、どの債務整理の手続きが最適かは、その人の借金の状況によって異なって来ますので、まずは、弁護士や司法書士に直接確認されることをオススメいたします。
