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自己破産 パソコン

自己破産をする際、一定の基準を上回る現金や財産は、差し押さえられ、没収の対象となってしまいます。そういった中で、普段、仕事などでパソコンを使う機会が多い人は、パソコンも没収の対象になってしまうのか、気になってしまいますよね。私自身も、普段の生活で、パソコンは欠かせないので、もし、パソコンが差し押さえられたら、それこそ、生活が成り立たなくなってしまいます。

そこで、この記事では、自己破産をするとパソコンは没収されたり、差し押さえられたりするのかという点について、徹底的に解説していきます。

この記事を書いた人

借金減額研究家 ケンジ

以前、法律事務所で仕事をしていた立場から、借金問題や債務整理に関する記事を1000記事以上書いてきたライターです。

自己破産をするとパソコンは没収される?

まず、結論からお伝えすると、

  • 自己破産をしてもパソコンが差し押さえの対象になることは原則としてはないため没収はされないけれども、条件によっては差し押さえになる

ということができます。

自己破産ををしても、パソコンが原則として没収されない理由は、パソコンが必要最低限の生活必需品であり、差押え禁止財産(動産)と見なされるからです。民事執行法第131条には、差押禁止動産について明記されていますが、パソコンと関わりがありそうな部分を抜粋すると以下のような条文があります。

次に掲げる動産は、差し押さえてはならない。
一 債務者等の生活に欠くことができない衣服、寝具、家具、台所用具、畳及び建具
六 技術者、職人、労務者その他の主として自己の知的又は肉体的な労働により職業又は営業に従事する者(前二号に規定する者を除く。)のその業務に欠くことができない器具その他の物(商品を除く。)
十一 債務者等の学校その他の教育施設における学習に必要な書類及び器具

パソコンも、基本的には、生活必需品と見なされるため、没収されることは、まずありません。また、それが仕事や学校などで、欠かせないものであれば、なおさらです。

自己破産でパソコンが差し押さえになるケース

先ほど、自己破産でパソコンが差し押さえとなって没収されないケースは原則としてないとお伝えしましたが、これは原則であって、条件によってはパソコンが没収されるケースも出てきます。具体的には、以下のようなケースだとパソコンが差し押さえの対象になってしまう可能性があります。

2台目以降のパソコン

パソコンが差し押さえ禁止財産になるのは、1台のみです。つまり2台目以降のパソコンは、差し押さえの対象となる可能性が生じます。しかし、この場合でもパソコンの価値が20万円を超えない限りは差し押さえの対象になりません。実際、パソコンの値段は新品で買っても20万円以下になるケースが多いですよね。ですから、2台目以降のパソコンであっても没収されない可能性は高いと言えるのです。

では、2台目のパソコンが20万円を超えていると、確実に没収されてしまうのでしょうか。実は、この点に関しても、大丈夫なケースは多いです。なぜなら、パソコンはデスクトップ、ノートパソコン関係なく、減価償却は4年となっているからです。つまり、1年間で25%ずつ価値が下がることになります。

仮に、購入時、40万円のパソコンを買った場合、1年につき、10万円ずつ価値が下がるので、2年以上使っていれば、差し押さえになりません。ですから、一般的なケースでは、2台目のパソコンが差し押さえの対象になることは、ほとんどのケースではあり得ないと言えるのです。

ローン返済中のパソコン

もし、ローンを組んでパソコンを購入している場合、ローンを完済するまでは、所有権留保という形で、販売会社にパソコンの所有権があります。そのため、ローンの返済中に自己破産をすると、パソコンが引き上げの対象になる可能性が出てきます。

しかし、実際のケースでは、パソコンの価値に比べて、引き上げの手間の方が大きいと見なされることがほとどんどなので、没収されることはまずありません。

ちなみに、車の場合だと、元々の金額が高いため、ローンが返済中の場合は、自己破産をするとほぼ確実に引き上げられてしまいます。しかし、パソコンは元々の金額が、それほど高くないので、事情は大きく違うと言えるのです。

自己破産をしても差し押さえにならない財産とは?

このように自己破産をしてもパソコンが差し押さえられて没収されるケースはほとんどないことが分かっても、自己破産をする方の中には、パソコン以外にもいろいろな財産をお持ちだと思います。そこで、差押禁止動産にはパソコンも含めてもどういったものがあるのかお伝えしておきますね。

1台のみ差し押さえが禁止になる財産

まずは、1台のみしかない場合は差し押さえが禁止されている商品の一覧です。

テレビ(29インチ以下)、ビデオデッキ、DVDレコーダー、ブルーレイレコーダー、ラジオ、パソコン、冷蔵庫、エアコン、掃除機、洗濯機、電子レンジ、湯沸かし器、鏡台

ただ、これらの商品は2台目以降は差し押さえになる可能性があると言っても、20万円以上の価値になることはまずないので、没収される可能性は極めて低いです。

すべて差し押さえが禁止になる財産

次に台数に関わらず、差し押さえが禁止されている財産としては以下のようなものがあります。

洋服タンス、ベッド、食器棚、食器具、調理器具、冷暖房器具(エアコン除く)、DVD/ブルーレイ(ソフト)、CD(ソフト)、漫画、ゲーム、生活に必要な衣類

このように娯楽用のものも含めて、生活と密接な関係のあるものに関しては、パソコンも含めて、没収をされるリスクは、ほとんどないので、そういった意味では、安心して大丈夫だと言えます。

まとめ

自己破産をすると、パソコンが差し押さえの対象となって、没収されるのではないかと心配する方もいらっしゃいますが、実は、没収される可能性はほとんどありません。よっぽどのことがない限り、パソコンが没収されるケースはないので、ご安心ください。

自己破産をすると、身ぐるみ剥がされそうなイメージを持つ人もいらっしゃいます。しかし、実際のところは、差し押さえが禁止になっているものが多いので、必要以上に財産などを持っていない限り、持っていかれることはないのです。

自己破産に対しては、どうしても心配や不安の気持ちが先だってしまうものですが、過度の心配をすることもよくありませんので、まずは、気軽に弁護士や司法書士に相談をしてみて下さい。

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自己破産で差し押さえになるものはある?