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自己破産をするとブラックリスト状態になるため、新たな借り入れができなくなり、クレジットカードが使えなくなるため、自己破産後の生活が不安という方もいらっしゃるかと思います。しかし、そういった時におすすめなのがデビットカードです。デビットカードは自己破産をしているかどうかは関係なく使うことができるからです。
しかし、その一方で、自己破産をする時にデビットカードを使う際は気を付けないといけない点もいくつかあります。そこで、この記事では、自己破産とデビットカードの関係について、様々な観点から詳しくお伝えしていきます。
目次
この記事を書いた人
以前、法律事務所で仕事をしていた立場から、借金問題や債務整理に関する記事を1000記事以上書いてきたライターです。
自己破産中もデビットカーは使える？
自己破産の手続き中にデビットカードは使えるのでしょうか？結論から言うと、
- 自己破産中でもデビットカードは使えるけれども、可能な限り使わないことをおすすめいたします。
デビットカードは、基本的に利用すると、紐づいている銀行口座から即座に引き落とされるため、掛け(あとで清算する売り買い)の扱いにはなりません。ですから、そういった意味で、自己破産中にデビットカードを使うことは原則として可能です。
しかし、その一方で、デビットカードはクレジットカードとの親和性が高いため、自己破産の手続きを行なっている際、頻繁にデビットカードを使っていると、裁判所から「この人は本当にお金の管理ができるのだろうか。自己破産で免責をしても、後で、またクレジットカードをたくさん使い始めるのではないか。」と疑われる結果になりかねません。
ですから、デビットカードを使う場合は、必ず、担当の弁護士や司法書士に相談をしながら、慎重に対応することをおすすめいたします。また、そのような点も含めて、自己破産は、自己破産に強い弁護士に依頼すると手続きをスムーズに進めやすくなります。
自己破産後はデビットカードを使える？
では、自己破産後は、デビットカードを使っても問題ないでしょうか。この点についてお伝えすると、自己破産後であればデビットカードを自由に使っていただいて大丈夫です。
自己破産とデビットカードは基本的に関係がありません。自己破産を行なうと、その情報が信用情報機関に登録され、約5年～10年残り続けるため、新たな借り入れができず、クレジットカードの発行や利用、あるいは、住宅ローンや車のローンを組んだりすることができなくなってしまうというデメリットが発生します。
借り入れに関する手続きを行なおうとした場合、相手先の金融機関は、審査を行ない、その際に信用情報機関の情報を照会して、そこで引っかかってしまうからです。
しかし、デビットカードでは、そういった与信審査やが一切行われないため、自己破産後も基本的に問題なく、発行をしてもらったり、使ったりすることが可能なのです。
ですから、特にクレジットカードを使い過ぎて、自己破産に至ってしまったという方は、そういったデビットカードの持つリスクを認識しておくことをおすすめいたします。
自己破産後にデビットカードを発行する際の注意点
自己破産後でもデビットカードを使えますし、新規で発行する場合も基本的には問題ありません。しかし、いくつか注意すべき点もあるので、お伝えしていきます。
審査があるデビットカードもある
大半のデビットカードは審査を行うことがありません。しかし、一部、審査があるデビットカードもあります。それは、立て替え機能があるデビットカードです。立て替え機能は、デビットカードと紐づいている銀行口座の残高がゼロになっても、一時的に銀行やクレジットカード会社が立て替えて、後日、請求を行なったりするようなものです。
例えば、イオンデビットカード(VISA)にはバックアップサービスというものがあります。このサービスを使うと、一時的に10万円まで利用金額を立て替えてもらうことができます。こういった立て替え機能を使おうとすると審査があり、信用情報機関の情報が照会されて落ちてしまうのです。
ただ、こういった立て替え機能があるデビットカードは稀です。また、立て替え機能はオプションとなっていて外すこともできるので、この機能を外した上で、申請をするば問題はありません。
自己破産を行なった金融会社のデビットカードは作れない
自己破産を行なったことが信用情報機関に登録されても、デビットカードは関係ないとお伝えしましたが、例外があります。それは、自己破産を行なった金融機関が発行したデビットカードを発行しようとした場合です。
この場合は、その金融機関が管理している社内ブラックリストに引っかかってデビットカードが発行できなくなる可能性が高くなります。例えば、楽天カードを自己破産の対象にした場合は、楽天銀行のデビットカードを作れなくなるという感じです。
デビッドカードの審査に落ちる理由は他にもある？
自己破産後にデビットカードを作る場合、立て替え機能を外し、自己破産を行なった金融機関を対象から除外すれば、ほぼ間違いなく発行してもらうことが可能です。ただ、それでも発行ができないケースとしては、
- 銀行口座がない・作れない
- 本人確認ができない
- 申し込み書類に不備があった
などの問題があった場合です。しかし、逆に言うと、上記の問題もクリアできていれば、まったく問題はなくデビットカードを発行してもらえると言えますね。
VISAは他のブランド(Master、JCB、アメックス、ダイナースクラブ)と比べても、世界最大のネットワークを持っています。VISAデビットカードは、自己破産後、クレジットカードが使えない人にとっては、心強い味方になってくれるでしょう。
まとめ
デビットカードは、自己破産中でも自己破産後でも使うことは可能ですし、発行することも可能です。ただ、自己破産中の場合は、クレジットカードの親和性から裁判所から使い過ぎを疑問視される可能性が高いです。さらに、自己破産後にデビットカードを作る場合も、立て替え機能を避けたり、債務整理を行なった対象の金融機関が発行しているデビットカードを避けたりする必要があるという注意点があります。
ただ、いくつかの注意点はあるものの、デビットカードは自己破産をした人にとって強い味方になってくれることに違いがありません。ですから、お金の管理はしっかり行いながら、ぜひ、デビットカードを有効に使っていってください。
ちなみに、自己破産を検討している方の中には、住宅ローンの関係などで結果的に個人再生を行なうことになる方もいらっしゃいます。ただ、その場合でもデビットカードに対する考え方は基本的に変わりません。詳しくは以下の記事をご参考にしてください。
