
600万まで借金が膨らんでしまった場合、返済方法にはどんなものがあるのでしょうか?
これは、金利によっても大きく左右されるところがありますが、具体的にどんなやり方があるのか、解説をしていきます。
目次
金利が低い場合は自力返済も可能
もし、600万円の借金の大半が奨学金であるような場合は、通常の返済方法で完済できる可能性は高いです。
例えば、奨学金で600万円借りていて、金利が1%であった場合、20年(240回)払いで、月々の返済額は3万円弱程度となります。
もちろん、月収が20万円を切っているような人はかなりの負担となってしまうかもしれません。
しかし、副業や節約をしたりするなど、今の生活にプラスαの努力を加えていけば、自力返済は十分可能でしょう。
金利が高いと利息がこんなに掛かる
ただ、その一方で、消費者金融のカードローンなど、平均の金利が12%~15%ぐらいの範囲になってくると、自力返済はかなり厳しくなってきます。
なぜなら、利息が半端なく掛かってくるからです。
もし、600万円の借金の金利の平均が12%であった場合、月々の返済額と最終的に支払う利息の総額は以下のようになります。
月々の返済額 | 返済期間 | 最終的に支払う利息の総額 |
---|---|---|
11万円 | 80ヶ月 | 2,716,367円 |
12万円 | 70ヶ月 | 2,359,369円 |
15万円 | 52ヶ月 | 1,700,765円 |
20万円 | 36ヶ月 | 1,169,223円 |
月々の返済額が20万円と聞くと、かなりの額に見えますが、それでも、最終的に支払う利息は100万円を超えてしまいます。
また、普通の人は、必ずしも返済シミュレーション通りに返すことができるとは限りません。
急な出費があったりして、新たに借金をしたりすると、ますます借金のドツボにハマってしまいます。
今まで借金が増え続けて来た生活から借金を減らす生活に切り替えるのは簡単ではないのです。
債務整理も一つの返済方法
ですから、借金が600万円まで膨らんでしまったら、債務整理の検討をお勧めいたします。
よく借金返済ができなくなると、「もう、自己破産しかない」と諦めてしまう人がいらっしゃいます。
ただ、自己破産は、借金をチャラにする手続きなので、逆に負い目を感じる人もいらっしゃるかもしれません。
しかし、債務整理の中でも任意整理や個人再生は、借金を減らし、残債を分割返済していく手続きなので、これも立派な借金返済の方法の一つなのです。
任意整理で600万円を返す方法
任意整理では原則として、将来利息をカットして、残債を約3年~5年で返す方法となります。
600万円の借金を任意整理で返す場合、月々の返済額は以下のようになります。
- 3年間で返済:月々の返済額166,667円
- 5年間で返済:月々の返済額100,000円
これだけ見れば、600万円の借金を任意整理で解決することは難しく感じてしまうかもしれません。
ただ、もし、消費者金融からの借入期間が長い場合は、利息を払い過ぎている可能性があり、そのようなケースでは、残債をさらに減らすことができます。
債権者によっては、払い過ぎた利息が残債を超えて、過払い金としてお金が戻ってくることもあります。
そのような場合は、600万円の借金でも任意整理で返すことができる確率は高くなるでしょう。
個人再生で600万円を返す
任意整理で600万円の借金を返すのが難しい人は、個人再生で問題を解決することができるかもしれません。
個人再生であれば、600万円の借金は、120万円まで減らすことも可能です。
また、住宅ローンが返済中の人は、自己破産をすると、家を失うことになってしまいます。
しかし、個人再生では、住宅ローンを守りながら、残りの借金を減らせるというメリットがあります。
600万円の借金ができた原因はなくしておこう
借金が600万円まで膨らんだとしても、債務整理を行えば、ほとんどのケースで解決することが可能です。
ただ、この場合でも一つ注意すべき点があります。
それは、借金が600万円まで膨らんだ過ちを二度と繰り返さないということです。
借金が600万円まで膨らんでしまっている人は、何らかの形で借金癖がついてしまっているケースが多いです。
そのようなケースでは借金癖が治らない限り、債務整理をしても再び借金生活に逆戻りしてしまう可能性は高くなります。
ですから、買い物やギャンブルなどの依存症体質がある人は、債務整理で借金を減らすことと合わせて、借金癖をなくす取り組みをしていきましょう。
参考記事:借金依存症の治療や相談ができるところ(自助グループなど)
実際、債務整理を行なうと、約5年~10年、信用情報機関に事故情報が登録されて、ブラックリスト状態になるため、その間は新たな借入れができなくなります。
そのことが、借金癖を克服するために役立つこともあります。
いずれにせよ、600万円の借金は自分一人の力で解決しようとせず、法律の専門家の力も借りながら、より確実に返す方法を見つけていきましょう。