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個人再生を行う際、基本的にカーローンが残っていなければ、車を残すことが可能です。
ただ、基本的には、車を残せる場合でも、車の査定を行って、清算価値がどれくらいあるのかを、算出する必要があります。
では、車の査定は、どのような形で行えば良いのか、具体的な方法を解説していきます。
個人再生で車の査定が必要なケース
最初に、個人再生で車を査定する必要がある条件について、確認をしておきます。
個人再生を行う場合、まずカーローンの残債が残っていたら、原則として、車は引き上げられてしまいます。
カーローンを組んでいる人は、ディーラーを通じて信販会社のカーローンを利用している方が多いですが、その場合は、所有権留保の特約が結ばれていて、ローンを完済するまでの間、車の所有権が、信販会社にあります。
そのため、車のローンが残った状態で個人再生を行うと、車は、所有権を持つ信販会社に引き上げられてしまうという訳なのです。
しかし、ディーラーではなく、銀行のローンであれば、所有権は、元々、あなたにあるため、車を残すことが可能なのです。
実際に、車を残せるかどうかの詳細に関しては、以下の記事をご参考にして下さい。
ただ、車を残せる場合でも、その車を換価処分した場合に得られる金額を調べる必要があります。
個人再生の場合、基本的に借金を約5分の1に減額したりすることができますが、そこで決まった弁済額よりも、清算価値(車を含む、あなたの財産を換価処分した場合に得られる金額)が上回れば、その額に弁済額を合わなければなりません。
ですから、車の査定額がいくらになるかは、あなたの弁済額を決める上で、重要な要素となるのです。
個人再生で車の査定が不要なケース
ただ、カーローンが終わっていても、車の査定が必要ではないケースがあります。
それは、既に車が法定耐用年数を経過している場合です。
法定耐用年数を越えていれば、原則として、あなたの車の資産価値はゼロとして計算できるからです。
具体的に法定耐用年数が何年であるかは、中古車販売業者のグーのサイトにまとめられています。
- 普通自動車(新車):6年
- 軽自動車(新車):4年
- 中古車:法定耐用年数-経過年数+経過年数×0.2
この場合は、査定書の代わりに、車検証を提出すれば大丈夫です。
また、法定耐用年数を越えていなくても、走行距離が10万キロを超えている場合でも、明らかに価値がないと見なされて、査定書が不要になるケースもあります。
ただし、これはあくまでも原則論であって、高級車やトラックなどの場合は、法定耐用年数を越えていたりしても、裁判所や再生委員が、車に価値があると見なして、査定書の提出を要求するケースもあります。
ですから、その場合は、査定書を作成する必要があります。
個人再生で車を査定する方法
では、個人再生で車を査定することになった場合、具体的にどのような方法があるのかについてお伝えしていきます。
正式な査定書を依頼する場合
もし、正式な査定書が必要なのであれば、日本自動車査定協会から認定を受けた自動車販売店で査定を依頼するのが良いでしょう。
日本自動車査定協会は、経済産業省と国土交通省の指導のもとに設立された一般財団法人です。
この団体が決めた査定制度に則った査定をする販売店は、全国で約7,800社ありますが、「査定業務実施店」と書かれた看板を掲げています。
ちなみに、日本自動車査定協会の支所に直接依頼した場合、査定費用は、車種によっても異なりますが、軽自動車で6,000円前後、普通車で8,000円前後ぐらい掛かります。
その一方で、自動車販売店によっては、車の査定だけお願いをしても無料で行っているケースもあるので、最寄りの販売店に相談してみると良いでしょう。
簡単に済ませられる場合
その一方で、もっと簡単に車の査定額を算出できる方法もあります。
例えば、中古車販売のサイトで、ご自身が持つ車と同じ車種・装備・年式の車を検索して、その検索結果の画面をプリントアウトすれば、査定書代わりとして、認めてもらうことも可能です。
ただ、そこでの金額には、中古車販売業者の利益が含まれていて、実際の査定額よりも、高くなっている可能性が高いです。
自動車を含む清算価値が、弁済額よりも遥かに低いのであれば、問題はありませんが、もし、ギリギリ弁済額を超えてしまう場合は、正式な査定書を出してもらった方が良いかもしれません。
また、個人再生行ったこちらの方は、正式な査定書ではなく、自動車販売店の担当者の名刺の裏に査定額を書いてもOKだったと言っています。
しかし、最終的に問題ないかは、管轄の裁判所によっても判断が分かれる可能性がありますので、弁護士などによく相談をしてみることをお勧めいたします。
まとめ
車を持っている人が個人再生を行っている場合、ローンがなければ、車を没収されることはありませんが、その代わりに車の査定を行わなければならない場合があります。
車の査定額も含めて算出した清算価値の金額が、弁済額を越えていれば、弁済額を清算価値の金額に合わせなければいけないからです。
ただ、車が既に法定耐用年数を過ぎていたり、走行距離が10万キロを越えていたりすれば、車検証を提出するだけでも大丈夫なケースがあります。
正式な査定を行いたい場合は、日本自動車査定協会から認定を受けた自動車販売店で査定書を出してもらうのが、より確実でしょう。
また、その一方で、中古車販売サイトの検索結果を印刷したものや、販売店の担当者の名刺に査定額を書いたもので問題ない場合もあります。
あとは、弁護士などに相談をしながら、進めていかれることをお勧めいたします。