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法テラス 役に立たない

法テラスは国が設立した法人で、借金、離婚、労働、相続などの法的トラブルを解決するために無料相談や支援を行なっています。そのような話を聞くと便利そうに見えますが、その一方で「法テラスは役に立たない」と指摘する人もいます。一体、なぜ、そのような声が上がってくるのでしょうか。

そこで、この記事では、法テラスが役に立たないと言われる4つの理由をお伝えし、その上で、法テラスはどういった人になら役に立つのか解説しながら、法テラスよりも別のやり方で解決した方が良い場合に使える方法をご紹介していきます。

この記事を書いた人

借金減額研究家 ケンジ

以前、法律事務所で仕事をしていた立場から、借金問題や債務整理に関する記事を1000記事以上書いてきたライターです。

法テラスは役に立たないと言われる理由

法テラスは役に立たないと言われる理由としては以下の4つの点が挙げられます。

  • 条件を満たさないと無料相談を受けられない
  • 条件を満たさないと立替制度を利用できない
  • 審査には時間が掛かる
  • 無料相談は3回までしか受けられない

簡単に聞くだけでも面倒くさそうな感じがしてきそうですが、具体的にどういった問題があるのか、より詳しく解説をしていきますね。

条件を満たさないと無料相談を受けられない

法テラスでは法律の無料相談を行なっていますが、法テラスの公式HPでは、無料相談を受けるためには、以下の条件を満たす必要があると明記されています。

  1. 収入等が一定額以下であること
  2. 民事法律扶助の趣旨に適すること

2番目に関しては、

  • 報復的感情を満たそうとしてる
  • 宣伝を目的としている
  • 権利を濫用しようとしている

などの悪質な目的でなければ、条件をクリアすることができるので、特に借金問題で相談しようとしている人に関しては、ここで引っかかることはないでしょう。

ただ、問題は1番目の条件です。具体的には、収入基準と資産基準のことを指していますが、法テラスで無料相談を受けるには以下の条件を満たす必要があります。

【収入基準】

人数 手取月収額の基準 注1 家賃又は住宅ローンを負担している場合に加算できる限度額
1人 18万2,000円以下(20万2,00円以下) 4万1,000円以下(5万3,000円以下)
2人 25万1,000円以下(27万6,100円以下) 5万3,000円以下(6万8,000円以下)
3人 27万2,000円以下(29万9,200円以下) 6万6,000円以下(8万5,000円以下)
4人 29万9,000円以下(32万8,900円以下) 7万1,000円以下(9万2,000円以下)

ここでの収入は、賞与を含む手取りの月収額となり、離婚事件などでなければ、配偶者の収入も含まれます。また、括弧内の数字は、東京や大阪など生活保護一級地の場合です。こういった地域は、物価などが高く、収入も平均として高くなるため、無料相談を受けるための上限基準も高く設定されているわけですね。

【資産基準】

人数 資産合計額の基準
1人 180万円以下
2人 250万円以下
3人 270万円以下
4人以上 300万円以下

無料相談の場合は、現金や預貯金の合計額のみで判断されます。

もちろん、借金問題を抱えている人の中には、最初から収入が低かったり、資産を持っていなかったりする人が多いとは思いますが、それでも中には、収入がある程度あってもそれ以上に借金が多すぎて苦しんでいる人もいます。そういった人は、法テラスで無料相談を受ける条件に引っかかってしまう可能性があるのです。この条件を満たすことができなければ、その人にとって法テラスは役に立たないものとなってしまいます。

条件を満たさないと立替制度を利用できない

法テラスのもう一つの特徴として、民事法律扶助制度という弁護士や司法書士費用等の立替制度を受けられるという制度があります。立て替えてもらった後は、月々、5,000円から10,000円程度の金額を分割で返済していけば良いので、お金がない人によってはとてもメリットが大きいと言えますね。

しかし、この民事法律扶助制度を受けるためにも条件を満たす必要があります。具体的には、先ほどの無料相談を受けるための条件を満たした上で、さらに

  • 勝訴の見込みがないとは言えないこと

という条件を満たす必要があるのです。そして、資産要件に関しては、現金や預貯金以外にも、不動産や有価証券がある場合は、その時価を合算する必要があります。無料相談を受ける時と同様、この条件を満たすことができなければ、法テラスは役に立たないものになってしまいますよね。

審査には時間が掛かる

法テラスの無料相談や立替制度を利用するためには、このような条件を満たす必要がありますが、条件を満たしているかどうかが判断されるには、法テラスの審査を受ける必要があります。審査に必要な書類を準備するのにも時間が掛かりますし、審査自体にも2~3週間ぐらいの期間を要します。そのため、それまでの間は、借金の返済や取り立てに苦しまなければなりません。

>>法テラスで自己破産をした場合の期間は?意外に時間が掛かる理由とは?

また、最終的に審査に通れば、それで問題ありませんが、中には法テラスの審査に落ちるケースもあります

>>法テラスの審査は落ちる時もある!

せっかく法テラスを利用しようとして申請をしたのに審査に落ちてしまったら「くそー、法テラスはマジで役に立たん」という話になってしまいますよね。

無料相談は3回までしか受けられない

最終的に晴れて法テラスの審査に通ったとしましょう。しかし、そこでも一つだけ問題が残っています。それは、法テラスの無料相談は3回までしか受けることができないということです。この点に関して、法テラスの公式HPには以下のように記載されています。

Q. 何回でも受けられるの?
A. 1つの問題につき3回までです。

そのため、法テラスに相談する際は、事前に相談内容をまとめて簡潔に伝えられるよう準備をしておく必要があると言えるのです。これは普通の人には、特に大きな問題にはならないかもしれませんが。ただ相談員には無制限に話を聞いてもらいたいと思っている人は、法テラスは役に立たないと思ってしまうかもしれません。

法テラスが役に立つ人

ここまは法テラスが役に立たない理由についてお伝えしましたが、上記の点を踏まえて、法テラスが役に立つ人というのは以下のようなタイプの人になります。

無料相談や立替制度を受ける条件を満たしている人

法テラスの無料相談や立替制度のサービスを受けるには、収入や資産の条件などを満たす必要があり、この条件を満たせない人にとっては、法テラスは役に立たないものとなってしまいますが、その一方で条件を満たせる人であれば、法テラスは大いに役に立つと言えます。

また、法テラスを利用した場合、原則として報酬金は発生しないため、直接、弁護士や司法書士に依頼をした場合より費用が安くなる可能性があります。

時間的に余裕がある人

借金問題を抱えていて、一分一秒でも早く、その問題を解決して、借金の苦しみから解放されたいという人もいますが、そういった人には法テラスは役に立ちません。しかし、審査に掛かる2~3週間ぐらいの期間でも待つことができるのであれば、問題はないと言えるでしょう。

もちろん、最終的に審査に通ることが絶対条件となりますが、時間的に余裕がある人であれば、時間をかけた分、法テラスのメリットを有効活用することができるのです。

法テラス以外で借金問題を解決する方法

法テラスは条件を満たせる人にとっては役に立ちますが、そうでない人には役に立ちません。そのため、そういった場合は、法テラス以外の方法で借金問題を解決した方が良いということになります。

つまり、法テラスを通さず、直接、弁護士や司法書士に相談をするというやり方です。その場合は、無料相談を受けるための条件などは一切ないので、誰でも気軽に相談をすることができます。そして、どうすればあなたの借金問題を解決することができるか素早くアドバイスを受けることができるのです。

また、弁護士や司法書士に相談をする場合は、各事務所が相談をしやすい体制をいろいろと整えており、以下のように無料の借金減額の無料診断を提供しているところもあるので、気軽に利用することが可能です。

>>借金をどれだけ減らせるか調べてみる【借金減額シミュレーター】

費用面に関しては、債務整理の場合、分割払いの応じている事務所も多いので、気軽に相談してみると良いでしょう。

まとめ

法テラスは役に立たないと言われることもありますが、その理由としては、無料相談や立替制度を利用するために審査条件を満たす必要があったり、審査に時間が掛かってしまったりするという点が挙げられます。

そういった条件をクリアすることができれば、法テラスを利用した方が良いかと思います。しかし、審査の条件を満たせなかったり、時間的に余裕がなかったりする人は、直接、弁護士や司法書士に相談をする方が、素早く、そしてより確実に借金問題を解決できるのでメリットが大きいと言えるのです。